ヒーローの現実

こんにちは、はり灸いとぐちです。

突然ですが、皆さんは漫画の主人公や

ヒーローに憧れたことはありますか?

私は、そんな憧れをあることをきっかけに

なくしてしまいました。

今日はそんなお話です。

 

先日、施術をしていた時に自分が小さい頃に見た

夢の話になりました。(寝ている時に見る夢の話です)

それは、私が漫画の主人公になっている夢でした。

なんのヒーローかは忘れたのですが

敵と戦って華麗な技を繰り出し、空を飛ぶことも

出来るかっこいいヒーローです。

ところが夢の中の私は、ヒーローの設定のはずなのに

空を飛ぼうとして手足をバタバタしても飛べず

技をどうやって繰り出せば良いかわからず

「もうすぐ敵が向かってくるのにどうしよう」と

恐怖におびえているのでした。

その夢から覚めた時、漫画の中では強くて

かっこいいヒーローだけど

敵が向かってきたら怖いし

殴られたら痛いんだ、と思い知りました。

外見はヒーローでも、中身がへなちょこの私の

ままでは漫画のようには戦えないのです。

ヒーローは中身も強くないと本物の

ヒーローにはなれません。

「ヒーローになるのってすごく大変なんだなぁ」と

小学生ながらに悟った私は、地味で平凡な毎日が

良いと子供ながらに思いました。

それから何十年かの年月が経ち、今では立派に

地味な大人になりました。

けれど平凡に生きられるかどうかは、まだ道半ば。

ジェットコースターが苦手なくせに

崖の下の景色が気になる厄介な性格だったからです。

「普通」という言葉のなんと難しいことか。

何もないぽっかり空いた空間を

見えない枠で囲んだものが

「普通」なんじゃないかと感じます。

突き詰めると中身は何もない。

それでも「枠」のようなものを皆

求めているような気がします。

枠から出ても大丈夫な自分でありたいし

そういう寛容な世の中だと良いなぁ。

今はヒーローにはなれなくても

一癖ありそうなバイプレーヤーには

憧れています。

 

春になると道端の草花が

一斉に咲き始めます。

特にコンクリートの割れ目から

咲く小さな花を見ると

おぉ~頑張ったねぇと声を

かけてしまいます。